陸上競技部

DATE:2022.07.04陸上競技部

ルーキー帰山が大学初試合で自己ベスト更新!

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(撮影:小野美早紀)

7月2日、日本体育大学長距離競技会が日本体育大学横浜健志台キャンパスにて行われた。駒大からは11人が出場し、帰山侑大(現1)が自己ベストを更新。
結果、コメントは以下の通り。

結果

男子5000m 8組
久保貴大 (経2) 14:38.51
男子5000m 9組
金谷絋大 (政2) 14:32.36
小牧波亜斗 (現2) 14:43.93
桑田泰我 (商1) 14:49.69
男子5000m 10組
小野恵崇 (市4) 14:05.97
帰山侑大 (現1) 14:07.90
☆自己ベスト
円健介 (仏4) 14:10.00
亘理魁 (地2) 14:15.09
赤星雄斗 (法3) 14:18.22
伊藤蒼唯 (政1) 14:21.76
庭瀬俊輝 (法2) 14:36.30

戦評

8組

蒸し暑さの残る8組には駒大から久保のみ出場。序盤から前に出ることなく集団後方でレースを進めていく。しかしレース半ばになると、先頭集団からずるずると離れていき、共に先頭から離れた選手たちと必死に前を追う展開となる。引き下がることなく粘りの走りを見せたが、そのまま前に追いつくことはできず先頭から大きく離れてゴールした。

9組

日が暮れ、暑さも収まった9組には金谷、小牧、桑田の3人が出場。スタート直後から東海大の選手たちが先頭集団を引っ張る中、駒大3人でまとまりながら集団中程でレースを進める。中盤までは3人とも付いていくが、その後は苦しい展開に。桑田が集団に引き離されないよう粘る中、金谷、小牧は引き離されてしまう。しかし桑田も下がっていくとレース後半、駒大は後方でレースを進めていくことに。3人の順位変動も激しい中、ラストで粘りの走りを見せた金谷が駒大の中でトップでフィニッシュした。

10組

最終組の10組には駒大から7人が出場。スタートしてすぐ、外国人選手たちが飛び出し先頭集団を作ると、その後方で日本人集団が形成される。円が積極的にその集団を引っ張っていく中、小野、亘理、帰山も前方につき、共にペースメイクをしていく。しばらくその状態でレースが進むと、ラスト1km過ぎ、これまで後方で様子を伺っていた実業団選手たちが一気に集団から飛び出す。駒大はそのスピードについていけず、それぞれスパートをかけ粘りの走りで前を追っていく。ラスト1周までスパート合戦で順位変動が激しい中、小野が駒大トップでゴール。そして1年生の帰山が続き、大学初レースで自己ベストを更新した。

インタビュー

◆小野恵崇 (市4) 14:05.97

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(撮影:小野美早紀)

――今日の調子は
「この一週間暑かったのもあり、あまり状態が上がっていなかった。どれだけ波を作らずにできるかというのが目標だった」

――5月に関東インカレで1万mを走ったが、その後の疲労や練習は
「疲労は比較的そんなに溜まっていなかったので順調に練習はできていた。でも、2週間前くらいに故障とまではいかないが、練習が途絶えてしまった時期があった。そこで疲労も取れたのかなと思うので、良くも悪くも時間がとれていた」

――今日のレースの目標、レースプランは
「今日は自己ベストが出れば良いと思っていて、ひとつの大きな目標として13分台も狙っていた。でも、今日はなかなか詰まってこないレース展開だった。自分が円(健介)に引いてもらっていた時間も長かったし、今回はタイムでは円に勝ったが、レース内容では勝てていない。ただ、その中でラスト一周にかけて思い切り先頭へ行けたので、波を作らないという目標の中では(秒数を)一桁でまとめられたので良かったと思う」

――最初から駒大がまとまって走り、集団走のようになっていたが、予定していたのか
「そういうわけではなく、ああなるしかなかった(笑)」

――先頭に外国人集団がいて、そのあと集団という形だったが、日本人の実業団選手があまり上がってこなかったことについては
「お互い条件は同じなので、厳しいのは分かる。先輩もいたので、引いてほしいなとは思っていた(笑)。でも、出ないのは出ないで仕方ないので、そこで円に任せてしまったというのは自分の反省点」

――暑さには強い?
「全然弱い。今日はギリ合格ラインくらいの気温だったが、いけたかなと思っている」

――ラストイヤーだが、今後の目標は
「夏合宿はこの3年間あまりうまくこなせたことがないので、この調子を保って乗り越えたい。最後の年として、三大駅伝を走るということが叶えられたらと思う」

◆帰山侑大 (現1) 14:07.90

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(撮影:小野美早紀)

――大学入学後初レースの感想は
「調子自体はあまり良くなくて、合宿で練習を積み、一週間で調整してなんとか持ってきた感じだった。最初は厳しいかなと思っていたが、以外といけた」

――自己ベストが出たことについて
「13分台を狙っていたので、嬉しいというよりは最低限かなと思っている」

――暑さには強いか
「暑いのは苦手で、合宿中も暑さで垂れてしまったりしていたので厳しかった。今日は多少気温も下がったのと、先輩が引っ張ってくださったので、そこになんとかついていけばタイムも出るかなと思っていた」

――自分で前に出てみようとは思ったか
「思わなかった。ついていくだけでタイムが出るレースだと思っていた。3000m過ぎできつく、一度離れそうになったが、なんとか粘ることができた」

――レースプランは
「13分台を狙っていたので、とにかく前でついていくことを目標に走った」

――今日もラスト一周で上げていたが、ラストのスピードには自信がある?
「もともと1500mをやっていたので、ラストには自信がある」

――今日のレースを振り返って
「3000m過ぎできつくなり、一回ペースが落ちてしまったので、そこをなんとかしないと13分台は見えてこないと思った。3000mから4000mが2分54秒かかっていたので、中間層を落とさずに走れるかが課題。スタミナもまだまだ足りていない」

――次の5000mのレースでは13分台を目指すのか
「13分台を狙いたい。秋とかにはなると思うが」

――夏合宿や駅伝シーズンの目標は
「一番大きな目標としては三大駅伝全部を走ること。特に出雲を狙っている。自分はスピードはある程度あるが、スタミナがない。合宿では30km走などでしっかりスタミナを強化したい」

◆藤田敦史コーチ

――駒大の選手は3レースあったが、それぞれを振り返り、どうだったか
「(駒大は)8,9,10組に出たが、8組の久保に関しては、レースに参加できていないというか、走っている中で、ずっと後ろでスタートしてそのままいいところなくただ離れて終わってしまったので、あまり収穫がなかった。今日はここ数日では涼しかったが、前の方の組は蒸し暑さも残っていた。自己ベストを更新するところまでいければよかったが、条件的にはあまりいいわけではなかったので、逆に言えばこの条件でそこに近いところに行ければ力になるのかなと言うのは感じた。久保に関してはそこまで行く段階の前にレースを終えてしまった。内容はあまり評価できるものではない。
次の9組で小牧と金谷と桑田が走ったが、彼らも同じで、レースが始まっても後ろの方でレースを進めて、本当にいいところなくずるずる下がっていってしまったような印象。ちょっと暑さにやられていたと思う。彼らにも言ったのが、練習でも余裕度がないので試合になった時に走れる状態にないということ。そこが彼らの課題。また、なかなかこういう条件の中の試合では走れないよと話した。この夏の合宿でもっと余裕度を出せるような力を蓄えていってほしい。
最終組を走った子たちは、レース展開的に実業団が全然引っ張ってくれない展開だったのですごく残念。あれが駒大の選手たちが引っ張る展開じゃなく、実業団がある程度ペースを作ってくれるような展開であれば、13分台が出せたかもしれない。その苦しい中でも、円、小野は自分たちでペースを作りながらも14分1桁にまとめることが出来たので、評価できる部分はある。1年生の帰山は同じく、14分1桁台で走った。彼が引っ張る場面はなかったが、この直前まで強化練習をやってきていて、結構疲労があった。元々暑さに対して苦手意識がある子なので、今日どれだけ走れるかを見ていた。自己ベストで走れており、条件が整えば13分台は出るという感じは受けたので、これからが楽しみ」

――現状、トラックシーズン終盤に差し掛かっていると思うが、トラックシーズンを振り返ってみて今のチーム全体の状況は
「前半のトラックシーズンは、田澤廉(経4)や佐藤圭汰(経1)、篠原倖太朗(地2)の日本選手権とかが大きな大会としてあり、その前段階としては関東インカレなどがあった。今年は主力を出していないこともあり、去年のような活躍は出来なかったところが反省。今年は世界陸上がかかる年だったので、主力を日本選手権のほうに回した。田澤が世界陸上の1万m代表に選ばれ、佐藤圭汰は世界陸上の代表になれなかったが、U20の世界選手権代表に選ばれた。同じ年度にチームから2人、世界大会の代表に選ばれたというのはすごく名誉なこと。これを他の選手たちは『田澤や圭汰は別格』じゃなくて、自分たちもそこを目指して追いかけ、彼らに刺激を受けて自分たちのやるべきことをしっかりやろうという気持ちになってくれたらいいと思う」

――もうすぐホクレンが始まり、有力な選手が出ると思うが、ホクレンに出る選手に期待することや、狙ってほしいことはあるか
「ホクレンに出る以上は記録を狙って出る。昨年は網走大会で鈴木芽吹(営3)が13分20秒を出し、唐澤(拓海、市3)も30秒前半を出した。なにより、実業団に先着する姿が結構あった。ホクレンは学生だけでなく、実業団も出てくる大会なので、自分の力試しが出来る大会の一つ。そこで実業団にどこまで太刀打ちできるかを意識してやってほしい」

――ホクレンが終わったら夏合宿シーズンになるが、夏合宿で取り組みたいことや目標、その先の駅伝シーズンの目標や展望は
「夏合宿に関しては、監督が毎年方針を決めてやるので、その方針に従ってやっていくような形になる。今年は、学生たちから『学生三大駅伝の三冠』を目標にするということで、計画を立ててくれている部分もある。世界陸上やU20世界選手権後に、三冠に向けて夏合宿で足並みをそろえていくことになると思う」

執筆者:宮澤希々・清水呼春

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